どっちだっていいか 満月だ

カテゴリ:日々のあわ( 49 )

六月の花嫁さんへ。

「六月の花嫁は幸せになる」と言う。
うん・・・絶対に幸せになる。

「入籍したのは前だから・・・」なんて戯れ言は、
この際ナシね。

貴女の優しい笑顔は、
梅雨の合間の穏やかなお日様。
温かくて淡いだいだい色。

周りをふわりと包み込んでしまうような、
優しい優しい笑顔だった。
ほんとに綺麗だった。

眩しい貴女を見ていたら、
目の中にどんどん湖が溜まっていって、
何度もこぼれてしまいそうになって、
思いっきり昔話に花を咲かせてた。

ずっと思ってた。離れていても。
いつかきっとこんな日が来るってことを。
心の奥で。ずっと待ってた。

おめでとう。
百万回言いたい気持ち。

幸せになってね。
可愛い六月の花嫁さんへ。


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by kurin1022 | 2014-06-23 13:57 | 日々のあわ | Comments(2)

NIKKI

人はそれぞれ自分自身の復興を意識的にも無意識にもやっていて、
その姿に胸を打たれたり、逆に尻を叩かれたりもする。
ここでは何もいいことは言わないし、言えない。
ただ書いているだけだ。自分自身の日記なので。

僕には人助けは出来ない。
そんなことないよ、してるよ、とかそんなこと言われても、出来ない。
全員が幸せになるなんてそんなこと馬鹿げている、と今でも思っているけれど、
心からそうありますように、と初めて願ったのは、震災後数カ月間だった。
その気持ちだけは、忘れないでおこうと思う。(岸田日記より)


もうずいぶん前になるけれど、彼の綴った文に初めて触れた時、
心がほぐれていくような洗われていくような、そんな気持ちがした。

岸田日記”を読むのが好き。
くるりの岸田繁さんが綴る日記。
心が揺さぶられたり元気をもらったり。

言葉の表現が的確で豊かな人。
言葉の切り取り方や語彙の多さは、憧れてしまう。
「こんなに文章が上手い人なんだ」と初めて読んだ時に思った。
気付かされることがほんとに多いし、
「ああ、そうだよね」って心の中で呟くことも多い。
感覚が似てる感じがしているから(おこがましいけれど)。

“岸田日記”には、今まで何度も背中を押された。
そして・・・何度も涙で文字が見えなくなった。
綴る文は素朴で淡々としていて、
けっしてエモーショナルな熱い文ではない。
こういう肩の力を抜いた文を普通に綴っていながら、
惹き付けられる何かがそこにはあって。

震災以後は、東北のことにいっぱい触れている。
芯が通った自身の信条や揺れる心情を吐露したい思いが、
そのまま言葉となってどんどん出てくる人だ。
真っ直ぐに思いを語る正直な姿に胸が熱くなる。
彼の真面目な人柄は文章から溢れ出ている。

頭がいい人だなって思う。
感情が言葉になり湧き出たその日記は、読んでいて心地いい。
彼の綴る上手くて知的な文章は、私の心を大きく揺らす。

そして・・・
新曲の『Remember me』がめちゃめちゃ良かった。
ほんとにいい曲だった。





風が騒ぐ夜は 家へ帰りたくないよ
みんなねごと言ってる夜は


ボ・ガンボスの歌は、昔よく聴いてたなぁ。
この『トンネルぬけて』も好き。いちばん口ずさんだ歌かも。
岸田さんの歌ったこのシーンは何度観てもいい。

どんとの愛息ラキタくんの姿を観ているとキュンとなる。
天国のどんとの“親としての気持ち”が伝わってくるようで。
ソフトな感じの爽やかな青年。父親とどことなく似ているね。

どんとはもうこの世にはいない。
娘を持つ一人の親として、やっぱりセンチな気持ちに包まれてしまう。
偉大なる父親と比べられたりするのだろうけれど、
「自分らしくあれ」と爽やかな青年に心の中でそう声を掛ける。


「浜田省吾よりこっち聴いたら」
そんなおせっかいな人に薦められて、
アルバム『BO & GUMBO』を聴いたのが最初かな。
それは・・・とても素敵なおせっかいだった。

一曲めの『助けて!フラワーマン』で完全にヤられてしまった。
「悪いあそびでもやってるんじゃねーの?」ってトコのどんとの声に。
魂が揺さぶられるようなどんとの独特な歌い方に。

言葉は多くないけれどこんなにも胸に届いてくる。
声量のあるどんとのブルースのような歌声に、
創り出す独特な空気感に、すぐに虜になってしまった。

今聴いても、やっぱりどんとの声はいいな。
みんながカッコいいバンドだったなって思う。
“緑の髪のまるで神のようなどんと”だったりして、
“カリスマ性の高い独特なオーラバリバリのバンド”って印象が
あの頃のすれていないウブな私にはあって(笑)、
なんとなく気後れしてしまい結局ライブには一回も行けなかった。
後で、すんごく後悔したけれど。

声がいい男に惚れてしまうのは昔っからだな、とつくづく思う。
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by kurin1022 | 2013-10-11 22:39 | 日々のあわ | Comments(0)

2013年・秋

「この人はこうやってコツコツ時を重ねてきたんだなぁ」
会場のみんながきっと、
そういう感慨に包まれた時間だったと思う。

9月1日の“せっちゃん祭り@さいたまアリーナ”で、
ステージの大きなビジョンに
“20年間のせっちゃん”がいっぱい映し出された。

私は彼の弾くギターを眩しく観ていて、
「今までどれだけの時間、練習してきたんだろう」
・・・そう思ったら、キュンと胸が潤んだっけ。

センターステージではぐるりと囲まれて、
「なかなかの恥ずかしさですよ」と
はにかんでみせたせっちゃんだった。

そのセンターステージで演った
『彼女は言った・あまちゃんバージョン』には、
「何が仙人やねん!」って心底思ったけれど(笑)。
「『あまちゃん』が佳境に入ってきましたね」
・・・悪戯っぽくせっちゃんは笑ってた。


せっちゃんが話す“佳境”とは意味が違うけれど(笑)、
『あまちゃん』が佳境に入ってきた。

朝ドラなんて15年以上観ていなかった。
クドカンの脚本が面白いので8月から観てる。

せっちゃん祭りの翌日の『あまちゃん』には、泣いた。
固唾を呑んで観てた。涙が頬を伝った。

・・・ああ、みんな生きてたんだ。よかった。
2011年に見た数々の場面が脳裏に浮かんできた。

2013年に生きてる私は、
あの大きな津波、地震がこれから来るってことを
まざまざと知っていながらそれを観てた。
胸の奥がざわざわして仕方なかった。

祭りの後の寂しさも手伝ってか・・・
“せつない気持ち”と“生きてるってことの愛しさ”と
いろんな気持ちがごっちゃになった。

上手く言葉には出来ないけれど、
『あまちゃん』の今後を見届けるまでは、
余計なことには浮かれてらんない。
そんな気持ちに包まれてしまうくらいに、すごかった。
そんな・・・朝の15分間だった。

観た後、何事もなかったように職場へと急ぎ、
いつもの生活がいつも通りに始まった。


今、世の中は『東京オリンピック』で沸き立ってる。
私も、パラリンピックの佐藤選手のプレゼンに泣き、
フェンシングの太田選手の涙の笑顔にもらい泣きした。

生涯の間で、こんな近くで開催されるってことは、
間違いなくもうないだろう。嬉しい。近くで観たい。
けれど・・・
どこか複雑な気持ちが胸の奥にある。

決定した事実であり、
大盛り上がりの中で声高に言う気持ちもない。
・・・でも、ふと思ってしまうんだ。

この先の7年間、
こういうことに大きな労力とお金を費やしてしまって
ほんとうにいいのだろうか、って。

もっとも、低能な素人の私が
そんなことを心配するなんてことは、
お門違いもいいトコなんだ。
「大いなる経済効果」「“今”こそ誘致」
有能な人たちは声高にTVでそう言ってるのだから。


7年後には・・・
“世界から注目される東京”は、
きっとキラキラ輝いているだろう。
立派な道路。目を見張るような大きな建物。
眩しい“TOKYO”の姿がそこにあるだろう。
・・・そして、思ってしまう。

7年後には・・・
開発されていく“TOKYO”と同様に
東北もどんどん復興されていって、
この夏、石巻や女川で見た
波に襲われ閉じてしまったあの食堂や、
半壊して使えなくなってしまったあの教会も、
ちゃんと建て直ってそこにあるだろうか、って。
そうあって欲しい。切に願う。

きちんと確信したかった。
有能な人たちには、
そんなことを声を高くして言って欲しかった。

大きな歓喜の中で
胸の奥がざわついたのは、
きっと私だけじゃない。


この夏は“崇に浮かれてた夏”だったので(笑)、
あっという間に過ぎていった感じがする。

そしてもう・・・秋なのですね。
“物思う秋”なのですね。

崇くんの『ハナレグミ』って名前にさえも、
キュンとなってしまうのはいったい何故でしょう。

目と目の間が離れてるから『ハナレグミ』だよ。
崇くんは、そう笑う。
Wikiにだって、そう書いてある(笑)。

バタードッグから“離れ組”して『ハナレグミ』に。
そんな彼の滲んだ思いを、
(勝手に)受け止めてみたりする“いたいけな秋”。


東北の秋は、きれいだろうな。
また行ってみたいな。
今度は、秋に。
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by kurin1022 | 2013-09-12 10:25 | 日々のあわ | Comments(14)

このタイミングで。

今年の夏はどこに行こうか。
一昨年行った石垣島が良かったから、
宮古島なんていいかもね。

旅行先をあれこれ考えているうちに、
自然と行き先が決まっていった。
どちらともなく決まっていった。

そうね。決まり。
この夏は・・・
ここしかないっしょ!

2013年の夏は、
東北の被災地を訪ねよう。

仙台から石巻、女川あたりまで行こう。
南三陸まで行けるかな。
ここりんは松島は初めてだね。

さぁ、来週。
行くぜ、東北。

昨年は娘の受験があり
どこにも行けなかったけれど、
娘が誕生してからは毎年、
夏は必ず家族三人で旅に出る。

訪れるのが遅くなってしまった。
そんな気持ちがどっかにずっとあった。

行くぜ、東北。
・・・今がそのタイミング。
そう感じた暑い夏の日。
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by kurin1022 | 2013-08-17 17:14 | 日々のあわ | Comments(2)

なんとなく幸せな一日

雨降りの土曜日。
「サックスを学校に持ってくから車で行く」と娘。
朝、娘と娘の友達を乗っけて学校に送った。

部活が終わり迎えに行った。
「ちょっと寄り道してっていい?」と娘らを誘った。
近所の(ちょっとした)森の中にあるパン屋さんに。
土曜日だけやってるお店。
ほんとに近所なのに初めて訪れた。
お家のほうには幾度か訪れていたけれど、
土曜のお店は初めてだった。

すると・・・
「昨日、ヤギが生まれたの。見てってね」
うわぁ・・・なんかすんごくラッキー!

ネコくらいの大きさの真っ白いヤギの赤ちゃん。
黒いまんまるの目だった。
なんて可愛いの!

偶然にも、昨日生まれたばかりの命に会えた。
素敵な偶然に・・・嬉しくなった。

おいしいパンとヤギの赤ちゃん。
一日中雨降りだったけれど、
なんとなく幸せな一日だった。
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by kurin1022 | 2012-04-14 21:06 | 日々のあわ | Comments(8)

大雪のこの冬に思う。

今年の冬の日本は典型的な冬型気候。
日本海側の大雪のニュースが毎日のように聞こえてくる。

埼玉の郊外に住む私は、
この冬まだ一度も積もった雪を見ていない。
みぞれがちょっと降ったのを見ただけだ。


父の転勤に伴い雪国で育った。
雪国で暮らせた経験は私にとって宝物。

雪の中を歩くあの感触。
たくさんの雪が降った日。
家で家族の帰宅を待ってたあの時の母の気持ちが、
今ならすごくよくわかる。
そして・・・雪の中で春を待ってたあの時の気持ち。

家族が一つでうんと身近にあった記憶が蘇る。
子どもだったから。
ううん・・・それだけじゃない。
雪国って寒いけれど、同時にそんな温かさがある気がする。


今朝、新聞の投書欄を読んで一日中モヤモヤしてた。
「雪かきは管理人の仕事なのか」という記事だった。
埼玉のマンションが建ち並ぶ地域の管理人さんの投稿だった。

雪が降った日(多くても数十センチだろうけど)、
出入り口や住民が通る歩道や駐車場など、
管理人さんが一人で雪かきしたのだそうな。
半日かけての大仕事だったという。

この作業は管理人個人と管理会社の雇用契約にはないし、
管理会社とマンションの委託契約にもないのだという。
でも・・・住人は当然のようにクレームをつけ(人ごとかいっ!)、
管理人に雪かきを要望してくるらしい。

ええ~っ!
読んでて・・・Why?マークが頭から離れなかった。
そんくらい自分たちでせえや!(いきなり関西弁)と思う。
なんかぬるいんちゃう?自分たちの暮らしにもっと自覚持てや!
ああ・・・これですっきりしました(笑)。

管理費を払っているから?
毎日の暮らしの中でいろんなことがあるけれど、
自然現象で生じるそういった作業も人に管理してもらうの?

マンションの中で高齢の方とかはこの限りではないと思う。
働き盛りの世代が多数住んでる自身の大切な城ならば、
自分たちの暮らしにもっと責任感ってないの?

結婚して6年程、15世帯くらいの賃貸マンションに住んだ。
明日の朝は雪かも・・・というニュースを見た翌朝は、
住民の何人かが早起きして雪かきをした。夫も。
生活に支障がないように、
駐車場や通路や歩道をみんなでスコップを持って雪かきした。

こういうことは、ここ埼玉じゃ滅多にないこと。
ひと冬に多くても二回くらいとかそんなもんだろう。
一階に住んでた60代半ばくらいの大家さんも一緒にやった。
元気で働き者の快活な大家さんだったけど、
もし一人でその作業をするとしたら大変だったろう。
無論、一人でやってもらうつもりなんて誰にもなかった。
あの日早起きした人達は、
誰だって当たり前のことだと思ってたはずだから。

後に、私たち夫婦は一軒家に移り住んだ。
芝刈りはあるし木々は伸びるし草刈りだってある。
ガーデニングにハマった私だけど(今はその熱は何処へ・・・)、
植えるだけ植えて後の作業はオレ・・・と夫に言われてる。
はは・・・すんません(笑)。

自分の暮らしは自分で守っていく。
それは戸建てだってマンションだって然り・・・だと思う。
雪かきは自然現象によって起こる作業。
管理してもらって当然・・・ってことじゃないよね。

自分が大切に守っていく自分の大切な暮らしを、
あんまりにも人任せ(金任せ)にしてるような気がして、
なんだかモヤモヤした。

“ぬるい暮らし”と“ぬるい精神で暮らす”とは別物。
自身の大切にすべき暮らしなのに、
何もかも人ごとで他人任せに考えちゃうぬるい心で、
無責任に楽々と生きていく暮らしなんて、
ちっとも楽しくないしなんか空しいよ。

「住人は管理会社に頼るのではなく、もう少し自分たちで
 自主管理の意識を持って行動して欲しい」
実名でこう投稿した勇気ある管理人さんに、私は一票投じます。


今日も夕ご飯の支度をしながら、
この冬の大雪の雪国での暮らしがテレビで流れた。
大雪によって起こった悲しい話も・・・また聞いた。

たった数回のたった数十センチの雪かきですら、
他人任せで当たり前。誰かにやってもらって当たり前。
同時にそのことを重ねて見てた。

ご飯は我ながら美味しく出来た。
けれど、空しい気持ちは隅っこに刺さったまんま。

当たり前のことを当たり前だと思う気持ち。
柄にもなく・・・
そんなことを真摯に思った寒い冬の一日だった。
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by kurin1022 | 2012-02-15 00:15 | 日々のあわ | Comments(4)

行って帰ります。

“天然コケッコー”という映画を観た。
2007年の映画で、島根の美しい田舎町が舞台。
ほんわかした温かい話だった。
ゆるりとした空気感が良かった。

映画の中で話していた言葉が好き。
「行って帰ります」という島根・石見の方言。
・・・なんかいいなぁと思った。
可愛い感じがするし、耳にとても心地良かった。

「行って帰ります」が・・・
冬の乾いた空気の中に、優しく響いて溶けてった。

くるりの“言葉はさんかく こころは四角”が
エンドロールで流れた頃には、
胸の奥がしっとりして、
いつしかポカポカに温まってた。


あと、もひとつ・・・ポカポカになったこと。
談志師匠の“芝浜”ですな。
落語は詳しくないけれど、「ああ、天才!」って思った。
「神が降りた」とは・・・言い得て妙。


寒い冬の日。
心の中はあったかい南風が吹いてゆく。
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by kurin1022 | 2012-01-28 09:52 | 日々のあわ | Comments(6)

マイ・バック・ページ

先日の“深夜食堂”のオーダーは、“冷やし中華”なり。
好きになった男の好物であれば自分も好きになって、
真冬にだって一緒に食べちゃう。
そんな女心って可愛い。
すっごい寒がりの女なのにね。
例によって、やっぱりせつない空気感だった。

“めしや”のマスターが良かったな。
店で情報を聞きつけた刑事が
犯人逮捕をねらって再び現れた時の、
彼のまっすぐな姿勢がカッコよろし。

「帰ってくれ。うちは“めしや”だ。
 あんたらの仕事場にされちゃあ迷惑なんだよ」
“めしや”の主人として、その姿勢を貫くってことかな。

なんだか・・・意味はまったく違うけれど、
こないだ観た映画の主人公と重ねて観てた。
“取材源の秘匿”。
・・・このことをふと思い出して重なってしまった。


“マイ・バック・ページ”を観た。
一度観てみたいとずっと思ってた映画。

1969年から72年の実話が基の話。
東大の安田講堂の後の話だった。
朝日ジャーナルの記者に、妻夫木聡。
過激派のリーダーに、松山ケンイチ。

妻夫木聡演じる東大出身の若きジャーナリストは、
自身を安全地帯に置いて伝えるジャーナリストの姿勢を嫌う。
機動隊と命がけで戦った仲間をどこか傍観してた自分は、
半端なスタンスに常に“うしろめたさ”がある。
・・・そのことが彼を突き動かしたのかな。

ジャーナリストは過激派リーダーにシンパシーを感じる。
のめり込んでいき熱意をも共有したいと思い、
自身だけで伝えたいというジャーナリスト魂に燃える。
誠実さ。染まらず流されない正義感。そして優しさ。
私は、このまっすぐな若きジャーナリストに惹かれた。

「彼のことは自分にだけは分かる」という親近感。
結果、裏切られ警察に捕まり会社を辞める。
信じたものは全て自分が選択したこと。向き合うのは自分。
彼の誠実さは、観ていて痛いほどに透明で。

「俺が子どもなんだな」と寂しく笑った彼の姿に、
胸が締め付けられてしまった。
そんなせつなくも苦い話が最後まで淡々と描かれていた。

“取材源の秘匿”。
特定しうる情報を他に漏らさないこと。
自身が取材した相手を守るという義務と権利。
ジャーナリストとしての最高の倫理。

警察に追求されても相手に不利なことは知らせない。
最後までそれを通した。そんな人だった。
淡々と続く話の中で、ここが見どころだったな。
そういうジャーナリストって、今、どれくらいいるのだろう。

こういう時代があったのだ。
“熱かった”と言われる時代。
滑稽な理想を抱きながら彼女を抱く革命家の姿が、
滑稽で可笑しくて・・・悲しくて。
愚かさに嫌悪感を抱きながら・・・せつなさに熱くなって。
戦うべき敵を失ったような空洞や虚無感が見え隠れし、
最後には痛いほどに虚しさが心の真ん中に沁み込んでた。
そんな映画だった。

彼らが目指したものは私には分からない。
でも・・・人をたやすく殺してしまっているし、
裏切った仲間に対してリンチもするし、
いつの時代であってもどんなことであっても、
私はこういうのはイヤだ。理由付けの欠片もない。

ただ・・・
生きてゆくのが不器用な人を嫌いにはなれない。
そんな気持ちに包まれた映画だった。
そんな空気感を柔らかく映し出していた作品だった。

“マイ・バック・ページ”はデイランの曲だそうな。
ジャーナリストの彼の部屋の壁には、
デイランのポスターが貼ってあったな。

淡々と続く重いトーンの中で、好きだったシーン。
「どんな音楽聴くの?」
「ロック・・・かなぁ。CCRって知ってる?」
にっこり微笑んでギターを弾きながら、
CCRの“雨を見たかい”を二人で口ずさむシーン。

ラストシーン。
何かが吹き抜けていった感じがした。
人の心も、時代も・・・変わってゆく。
そんなラストには、せつない涙が込み上げた。


“深夜食堂”のラストにはオチがあって。
「最後の頼みがあるんだ」
逮捕される前に男が刑事に言う。
最後に、彼女と二人で並んで冷やし中華を食べる。
ホロリとする話だった。

そして・・・冷やし中華好きの彼と別れた後、
熱々の鍋焼きうどんを美味しそうにすする女の姿がある。
そりゃあね・・・寒い冬だものね。

男の哀愁をまざまざと観た後で、
女って・・・やっぱ貪欲でたくましいな、としみじみ思った。
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by kurin1022 | 2011-12-09 20:19 | 日々のあわ | Comments(3)

天使の分け前

今年は11月17日でしたね。
11月の第3木曜日の解禁日に、
ボジョレー・ヌーボーをいただきました。
とても美味しかった。

相方が仕事帰りに赤を一本抱えて帰宅。
私じゃぜったいここまで出さないよ!(ケチ)って価格だった。
たまの贅沢ね・・・思いっきり堪能しましょ!
お洒落なワイングラスを・・・ふたつ用意した。

・・・その“たまの贅沢”をうっかり倒してしまった。
料理を置こうとした時に手が触れてしまった。
慌ててビンを起こすほろ酔いの私。
「この少しのワインは・・・天使の分け前」
ふと口をついた、なんともデタラメな言い訳。
「何言ってんだか・・・」と相方が笑った。

ちんぷんかんぷんな使い方だってことは百も承知。
いいのいいの。
大好きな言葉を口にして笑ってる時間は、
こんなにも優しく流れてゆくのだから。


「天使の分け前」という言葉を知ったのは、
酒好きの相方とつきあい始めた頃。

ウイスキーなど樽で何年も熟成するお酒は、
その間に少しずつ蒸発し量が減ってしまうんだ。
「Angels' share(天使の分け前)」って呼ぶんだよ。
独特の味わいや香りのためには必要なことで、
静かに呼吸しながらゆっくり熟成していくんだよ。
そんな「天使の分け前」があってこそ、
美味しいお酒が飲めるんだ・・・と。
なんてロマンチックな言葉なんだろうと思ったっけ。

12月は、ワインを口にする機会がいっぱい。
クリスマスもあるしね。
木曜日の女子会でも飲んだ。ボジョレー・ヌーボーも飲んだ。
スカイツリーが見えるレストランで。
お父さんを亡くした彼女と一緒に飲んで、ご冥福をお祈りした。
優しい天使が天国に飛んでゆきますように。
彼女の涙と一緒に。

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でも、ここんとこの気分は・・・
どっちかって言うと「ハイボール」って感じ。

・・・Why?
「深夜食堂2」ってドラマにハマっていて、
その影響ありあり。
深夜から始まる新宿の小さな「めしや」が舞台。
マスター1人だけのカウンターだけの小さな店。
メニューはナシ。「出来るものなら作ります」って飲み屋。

都会の影の部分を描いた短い話の中に
ジーンとくるセリフがいちいちある。
小林薫が「めしや」の主人でなかなかいい。

こないだのオーダーは「白菜漬け」だったな。
その前は「クリームシチュー」だった。
家庭的な料理と家庭とは縁遠い人が交わる話。
料理と交差するいくつかの人間模様。
ホロリと沁みてくる感じ。

他のドラマにはない空気感がいい。
「幸せっていうのはどっかに抜け道があるんだよ」
・・・笑って話したこのセリフも良かったな。沁みます。

このドラマを観ているとムズムズしてくる。
こういう感じの短い話を、
ちょこっと書いてみたいなぁって気持ちになって。
なぁ~んて夢みたいなことを夢みたりして。
そんなことを思わせてしまうドラマなのです。
・・・ってどんなドラマ?ふふ。


天使の分け前ほどのささやかな夢を、
いくつになってもいつになっても、
ずっとずっと見続けていくのだな。

今宵の酔っぱらいのちっぽけな戯言。
天使が空から笑って見てる。
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by kurin1022 | 2011-12-03 15:00 | 日々のあわ | Comments(6)

星空が眩しい夜に。

中田永一さんの『吉祥寺の朝日奈くん』を前に読んだ。
・・・映画化されるらしい。
これは、絶対に観たいぞっ!
どんな風に映像化されるのだろう。楽しみ。
そしてまた・・・幸せの涙を静かに落としたいと思う。
せっちゃんの『空に星が綺麗~悲しい吉祥寺』が
エンディングに流れるなんて、ますます楽しみ!


ブータン国王夫妻に、心をわしづかみにされた。
たおやかな佇まい。“自分の言葉”で語られたいくつもの言葉。
福島の子どもたちに、子どもの視点に立って語られていた姿なんて、
心が揺さぶられて仕方なかった。
世界一幸せな国ってのも、この方たちの笑顔を観てたら頷ける。
素敵な夫婦って、人も幸せにするのですね。


国民総幸福量の幸せの尺度の中に、家族の在り方って項目があった。
一人の楽しみよりも家族で楽しんだことのほうが、思い出は温かい。
夏の家族旅行、楽しかったな・・・と思い出す。
もっと家族。そして・・・もっと夫婦。


で・・・夫婦の共通の楽しみを模索中。
今んとこ・・・休日のお昼ごはんを二人で外食すること。


アラバキの映像を観てから、
ハナレグミのライブが観たい!って気持ちに駆られてる。
2月は遠いな・・・と思う。せつないな。


せっちゃんのライブ後、真っ先に思ったこと。
「今度は・・・3ピースだっ!」
もっともっと削ぎ落とされた音に包まれた彼の声を聴きたくなってる。


男女って、いくつになっても異性だったりするわけで。
これってめんどくさいと思う、ほんとに。
そういう感情に支配されてしまう人に振り回されてしまったりする時。
ほんとにめんどくさいと思う、今日この頃。
もっと自尊心ってヤツに支配されたほうが、男の魅力はアップするよ。
そっと教えてあげたい、今日この頃。


『吉祥寺の朝日奈くん』の中に、
『三角形はこわさないでおく』という話があった。
バランスや形や位置や距離。大切にしたいこと。
男女の距離なんて・・・高校生の方がずっと分かってる。そう思う。


星空が眩しい夜に。今宵の戯言。
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by kurin1022 | 2011-11-20 23:39 | 日々のあわ | Comments(4)



日々のあわ
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