どっちだっていいか 満月だ

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『イマジン』を書いた時 あの人はまだ30

12月8日。ジョン・レノンの命日。
今年もまた、その日に、
“ジョン・レノン スーパー・ライブ”が開催される。


“ONOCHORD”
一個だけ私も持っている。
2007年のその日に、武道館でたくさんの人と、
「I LOVE YOU」のサインを点滅させた。
何万もの光のメッセージ。満天の星空のよう。
・・・泣きたくなるくらい、美しかった。


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“忌野清志郎復活”のステージでもあった。
元気になった清志郎の満面の笑顔に、
みんな心から拍手をおくった。
とっても嬉しそうなせっちゃんの笑顔も、
今でもしっかり憶えているよ。

カラフルなマントを羽織ったりしながら・・・
清志郎訳で『Imagine』を高らかに歌った。
ずっと耳に残っている、その力強い歌声。

せっちゃんは、自らの日本語詞で、
『Jealous Guy』を歌った。
「たぶん、このようなことを歌っているのではなかろうか・・・」
そう語った彼の訳詞に・・・胸の奥がキュンとなったっけ。


先日、せっちゃんが札幌のライブで、
“歌いたい気持ちにかられて”
“歌わずにはいられない気持ちにかられて”
清志郎訳の『Imagine』を、アンコールで歌った・・・と知った。

「僕のことを夢追い人だと思うかもしれない」
・・・ジョンは、『Imagine』で優しく、そう歌った。

「ひとりで見る夢はただの夢だけれど、
 みんなで見る夢は現実になるの」

・・・ヨーコさんは、あの日武道館で、そう語った。

ひとりひとりのささやかな夢は、
ひとつの大きな夢へ、
ちゃんと繋がっていくんだ、と信じたい。
・・・ね、せっちゃん。


「でも、僕ひとりじゃないはず
 いつかあなたもみんな仲間になって
 きっと世界はひとつになるんだ」

・・・今日も、ジョンの優しいその歌声を聴いた。

そう・・・
ジョン、あなただけじゃないよ。
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by kurin1022 | 2010-11-27 22:52 | 音楽 | Comments(4)

ハリー・ポッターと父娘ヒストリー

昨日のハナシ。

「もう、始まってるんだよね」
「期末テストが終わったら行こう。いつがいいかな」

どちらからともなく話し出す父娘。
話題は、映画“ハリー・ポッター”をいつ観に行こうかということ。


映画好きの相方は、娘がうんと小さい頃から、
よく映画を観に連れて行った。
娘の小さな手をとり、にこにこ二人で出掛けて行った。
ポップコーンを必ず買って。

“千と千尋の神隠し”で・・・
“カオナシ”登場の場面に怖がって、
「もう帰る」とべそをかいた娘。
「『パパがいるから大丈夫』と、なんとかなだめて、
 最後まで観てきたぜ」と笑ったのは・・・幼稚園の頃。
・・・ちゃんと、払った分の元は取らんと!の根性で。

“あらしのよるに”の時は・・・
「ヤギのメイとオオカミのガブって、仲良しなんだよ」
嬉しそうに、そう話してくれたっけ。
「泣いちゃった。パパだって、泣いたんだから」
ねぇ、ここりん・・・ポップコーンの味は、どんなだった?


“ハリー・ポッター”には・・・
一作目から全て、映画館に足を運んで二人で観てきた、
ちょっとした・・・“父娘の歴史”がある。

「あの時はびっくりしたよねぇ」と懐かしみ、
「友達なら自分で選べる」とか・・・
(吹き替えの)台詞を言い合いっこしたりしながら、
“ハリー”の思い出話に花を咲かせている二人だった。


その数時間後・・・
「ねぇ、お母さん」と、小さな声で話す娘。
「“ハリー”の映画・・・お父さんと観てあげなきゃダメ? 
 友達からお誘いのメールが来ちゃった・・・」

しっかり・・・相方の耳にも届いていました。

父、ひとり、もぬけの殻なう。
その時歴史が動いたなう。




今日のハナシ。

仕事帰りに、車を走らせながら観た夕日。
ほんとにきれいだった。
娘も、この夕日、観てるといいなぁ・・・と思った。

「ただいま」
娘が帰ってきた。
「うん。自転車で帰る時に観た。きれいだった」

・・・よかった。
ちゃんと観ていたんだね。

相方が、帰宅した。
「今日は、夕焼けがきれいだったなぁ」とひと言。

なんだか、ちょっと嬉しくなった。
・・・心の中で、そっと、つぶやいてみた。

一緒じゃなくたって、ちゃんと繋がってるなう。
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by kurin1022 | 2010-11-24 21:45 | ここりん My Love | Comments(14)

“レコード”と“昭和”

昭和の頃の大晦日の思い出。
“日本レコード大賞”を観て、間髪入れず(笑)、
“紅白歌合戦”にチャンネルを合わせる。
・・・こたつにはみかん。

“紅白”は、今でも観てるけれど・・・
“レコ大”は、もう十数年・・・ご無沙汰だった。


一昨年、せっちゃんの『やぁ 無情』が優秀作品賞になり、
中継(鼻を真っ赤にして寒そうに歌ってたっけ)が入るってことで、
「これは観なくては!」と・・・ほんとに久しぶりに観た。

セピア色の昭和の時代・・・
“紅白”と“レコ大”は、まぎれもなく、“怪物番組”だった。
シンプルに、その年にいちばん売れた歌手に大賞を贈る。
歌手にとっては、ほんとに名誉ある賞だったろう。

いつのか間に、大晦日じゃなくなってるし(30日)。
それに・・・“レコード”って・・・。

どこかノスタルジックな匂いのするこの番組は・・・
「昭和の思い出として、もう終わってもいいんじゃん」って、
正直、ずっと思ってた。


そんなこんなで、私には遠い番組になっていたのだけれど、
2008年のせっちゃんの『やぁ 無情』の受賞に続いて、
昨年、大好きなハナレグミの大好きなアルバム『あいのわ』が、
優秀アルバム賞に選ばれた!

・・・正直、びっくりした。
せっちゃん以上に(笑)、“賞”ってモノとは、
まったく“真逆の立ち位置”にいるタカシくんだと、
ずっと感じていたから。
せっちゃんの時の驚きも、かなり新鮮だったけど、
『やぁ 無情』はCMでかなり世間に浸透していたからね。

・・・驚きと同時に、やっぱり嬉しかった。
タカシくんのこんなにも素晴らしいアルバムが、
「評価されたんだなぁ」って、素直に嬉しかった。

そして、今年は・・・
斉藤和義の『ARE YOU READY?』が、優秀アルバム賞。

なんだか急に、“レコ大”が身近になってきた感じ(笑)。
アルバム賞のアーティスト出演はきっとないから、
今年も多分観ないけれど(笑)、
ほんとにおめでとう、せっちゃん。よかったね。

そんなに売れなくたっていいんじゃん、せっちゃん。
こんな風に思ってしまう私は、ファンとしては失格ですね。
だって・・・きらびやかに輝いてたあの華やかな番組とせっちゃん。
なんだか急に、遠くに行ってしまったようでもあり・・・。
なんだか似合わねー!・・・でもあり・・・。

“レコ大”=歌謡曲のイメージがやっぱり強い。
そう・・・我らがせっちゃんは、ロケンローのロッカー!
もちろん、あなたが大切に創り上げた作品の受賞だもの。
手放しで、とっても嬉しいけれど。


ジャニーズが、レコ大辞退を表明してから20年だそうな。
今年は解禁で・・・“マッチ”が、最優秀歌唱賞を受賞だとな。
「大賞は、今年も◎X◎LEらしい」という巷の声が聞こえてくる。

やっぱり、“レコ大”は・・・
アナログの“レコード”と一緒に、
昭和の歌謡曲全盛期のセピア色の思い出として、
懐かしい心のアルバムにしておきたいな。
・・・正直、そんな気持ちは拭えない私。

最近は、身近になってきている“レコ大”なのに、
そんなことを思ってしまうのは、
番組の匂いが・・・“昭和”だから、なのかな。
どこか現実から離れている浮遊感すら感じてしまうのは、
やっぱり・・・“レコード”だから、なのかな。
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by kurin1022 | 2010-11-21 15:15 | 斉藤和義 | Comments(2)

「LOVE」

「赤盤、青盤って何ですか?」
20代の若者が・・・そう問う。

「'93にCDになった盤ならあるよ。
 最近出たリマスター盤じゃないけどね」と私。

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世界中がいちばん愛した“怪物”ベスト・アルバム。
20代の若者は・・・知らないんだね。
“20世紀の心の聖書(バイブル)”は・・・
若い心に、今、どんな風に響くんだろう。


ジョン・レノンが天国に旅立ってから30年。
もうすぐ、あの日がやってくる。

・・・ジョンを聴きたい。
私も、また今・・・ジョンにどっぷり浸ることに決めた。
チョイスしたのは、この二枚。
「Acoustic」
「Working Class Hero」


今日、届いたばかりのこの音。
この歌に・・・震えた。

「LOVE」
アコースティックのギターの音が、
ジョンの歌声が、
あまりにも優しくて。
まるで・・・ジョンが、すぐ近くで、
語りかけているみたい。


「ジョンは、いつも心でギターを弾いていました」
ヨーコさんが、そう語る。

アコースティックだけれど、
ジョンのギターは、とても情熱的。
強いメッセージで届けられる。


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「僕が一緒に仕事をした芸術家はふたりしかいない。
 ポール・マッカートニーとオノ・ヨーコだ。
 とても良い選択だったと思っている」


私は、“ジョン・レノン”という芸術家に、
“生きていた時代”に、ほんの少しでも
触れることが出来たことに、心から感謝します。
今だって、“ずっと生きてる”あなたの歌に、
こうやって・・・心から震えてしまえることに、
とても感謝します。

神々しいほどの温度のあるアコギの音と、
繊細で温かな歌声に包まれて・・・
我ながらとても良い選択だったな・・・と思った、
穏やかな冬の一日。            
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by kurin1022 | 2010-11-18 22:18 | 音楽 | Comments(4)

父親談義

昨日か一昨日くらいに、右のまぶたを、
ビヨーンってひっぱられました。
まぶた引っ張られることなんて、普通まずないし、
まぁ・・・面白いかなぁ、と思って。
痛いし傷も残るんだけどねぇ。
やめてぇとか思うんだけど。

そう語るせっちゃんの声は、
まさに“父親の声”だった。
楽しそうで穏やかな表情が、なんとも素敵。


スペシャの『斉藤和義 SPECIAL』を観た。
小籔千豊さんと、父親談義に花が咲いた場面に、
ほっこり温かくなった。

小籔さんは、「ソファーで仮眠をしていたら、
ソファーの背の上を歩く娘が落ちてきた」と笑う。

・・・首の付け根のトコに。
でもね・・・一切、ムカつかなかったんですよ。
その時に、「すごいな、子ども」って思った。
そう言って、目を細めた。


せっちゃんは、もう、父親じゃなかった頃の自分なんて、
思い出せないだろうね、きっと。そんな時期よね。

母親になると(父親になると)、何より子供のことを、
いちばん先に思ってしまう母性(父性)が顔を出す。

子煩悩の母(父)を、夫(妻)は良しと思うし、
子を授かり湧き出た母性(父性)ってヤツが、
そうあって欲しいと、お互い自然な形で望んでいくから、
夫(妻)自身のことを思う時間が少なくなっちゃう。

そのスピードたるや・・・速いこと!
あんなにラブラブで恋人のようだった二人が、
そんな頃があったことすら記憶の彼方になり、
急に、“両親”という道を歩く同志のような二人になる。

そんな時期だろうね。なんだかすごく懐かしくて。
これから、子育て道まっしぐらの人生が待ってるからね。
自慢じゃないけれど・・・せっちゃんとは、結婚の時期が、
ほぼ一緒なんでね(それが何か?)。


「うるさいよねぇ、取りあえず。
 可愛いんだけど・・・うるさい。でも・・・可愛い」

せっちゃんの“父親の顔”を観るのは、
なんだかとっても嬉しい。

初めて我が子をだっこした時・・・
生まれてきた赤ちゃんはほんとに小さくて、
「この命を守れるのは自分たちなんだ」って
強く心に誓ってしまう“劇的な瞬間”を迎えると、
途端に“パパとママの顔”に変身しちゃう。

まるで魔法の粉でも振りかけられたかのように。
いっぱい粉を浴びたのね、せっちゃん。
だって・・・あなたが“息子”を語るその顔は、
どこから観たって・・・“パパの顔”だもの。


途中から、スチャダラパーのBOSEが入り、
きちんとまとめていきながら、進行して下さった。
せっちゃんが、司会進行役のはずだったのに(ふふ)。

BOSEは、最近の歌やブログなんかでも、
社会性のあるメッセージを伝えていることが多い。

社会風刺だとか普通言えないようなことを、
芸人さんや音楽やってる人がやってくれるから、
若い人は観てて気持ちいいし、生きる希望が生まれる。

芸人さんとか僕らみたいな輩は、
そういうことを言うために、こういう仕事をしてるんだから、
それでお金貰ってるんだから、そういう“言う役”は、
やめちゃダメだよ・・・って思う。

やんわりと語ったその言葉が、強く印象に残った。


最後に・・・
「私は楽しかったですぅ。
 観ている方たちのことはいざ知らず」
・・・相も変わらず、ユルユルなパパでんなぁ。
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by kurin1022 | 2010-11-08 13:22 | 斉藤和義 | Comments(10)

Don't Think Twice, It's All Right

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先日、ハナレグミのライブで、
とても懐かしい曲を聴いた。久しぶりだった。
おおはた雄一と永積崇がアコースティックギターで、
「だからさ・・・くよくよはしないよ」とささやくように歌った。
きれいなギターの音。優しい温かな声。
会場は・・・息を呑んで聴き入った。


あの日、繰り返し聴いた曲のカバーだった。
「くよくよするなよ」と歌ったBob Dylanの
『Don't Think Twice, It's All Right』

「The Freewheelin' Bob Dylan」は、
高校生の時、「ディランが聴きたい」と言う私に、
「ディランなら、これでしょ」と友達が薦めてくれた、
初期のディランの代表作であるアルバム。
青春の日に繰り返し聴いた思い出の一枚。


プロテスト・ソングが並ぶ有名な盤。
「How many roads must a man walk down」
聴き慣れた・・・このフレーズから始まる。
『Blowin' in the Wind』が収められていることや、
ジャケットがあまりにも有名な、ディランの2nd。

この2ndアルバムで、ディランは、
プロテスト・シンガーとして知られるようになった。
フォークギター(この時代だからアコギじゃないよね)と、
ハーモニカの音だけの弾き語り。
乾いたギターの音が、ほんとにきれいだ。
若いディランの歌声に・・・迫ってくる何かを感じていた。

若きフォーク詩人の歌った『くよくよするなよ』は、
ちょっと女々しい感じの歌詞も含めて、
プロテスト・ソングの代表曲ともなった
『風に吹かれて』よりも、ずっと好きだった。


それよりもなによりも・・・
私は、このジャケットが大好きなのだ。
数多なるミュージシャンのアルバムの中でも、
ジャケットから伝わる空気感は、いちばんだと思う。

ピンと張りつめたような空気の冬のニューヨーク。
幸せそうに腕をくみ寄り添って歩く恋人達。
寒い冬とお互いを暖めあう温度。
写真から、その“空気”が飛び出してくるようだ。

当時のディランの恋人だったスーズ・ロトロは、
プロテスト・シンガーとしてのディランに、
すごい影響力を持った人。

彼女の溢れるような“たおやかなチャーミングさ”も、
きっと、ジャケットに大きな影響力を持たらしたはず。
ほんとに幸せそうで・・・いい写真だもの。


「答えは、風に吹かれている」と歌った、
フォーク界の貴公子は、ひとりの若者として、
「僕は彼女に心を捧げたけど
 彼女は僕の魂を欲しがったんだ」と嘆いた。

まぁね・・・いろいろあるさ。青春だもの。
「くよくよするなよ!」
そう言って、幾度も自分を励ましたっけ。
・・・青春の蒼い刻に。



世界中で愛されるディランのジャケットに続いて、
“風とロック10月号”から、
愛すべき・・・“チャーミング”な写真を二枚。

『和義ちゃんとキティちゃん』

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『キュートな健くん』

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by kurin1022 | 2010-11-07 09:55 | 音楽 | Comments(2)

ハナレグミ “TOUR うたう” in Zepp Tokyo

今回も・・・やっぱり、そうね。
タカシくん・・・参りました。
だって・・・
あなたの声が届いただけで、
なんでだか、涙が頬を伝うんだもの。


彼の声は・・・楽器。
自由自在に擦れさせたり、
青空みたいに気持ちよく伸ばしたり。

ギター、ベース、ドラム・・・
どの楽器よりも楽器になる、
ブレない歌声。
彼のその声が会場に響き渡った途端、
奇跡のような空間を、一気に創りあげてしまう。

彼の声は、生で聴くとほんとに危険ね。
涙がどんどん溢れてしまうから。
昨年、初めて生で触れた彼の声。
「やっぱりライブの声は、100万倍素敵」と、
その日の日記に綴ったけれど・・・ほんと、そうね。
こんな近くにあなたの声があって・・・
どんどん沁みてくるのが、体中で分かるんだもの。


彼が“歌を歌う”ということを、
大切に選んでくれたことに・・・
感謝さえしたくなった。

丁寧に自分の音楽を伝える。
そんな時間を丁寧に重ねていく。
彼にしか創れないまあるい温かな空間が、
そこに生まれている。

楽しそうな彼の笑顔が、大好き。
この人の創り出す世界は、ほんとにいいな。


『きみはぼくのともだち』では、
やっぱり泣いちゃった。
周りにも、泣いてる人がいっぱいいた。

Asaのカバー『360°』もよかったな。
・・・静かにゆったり揺れていたよ。

『ハンキーパンキー』は、アレンジがとても新鮮。
ザクザクとした音の出る箱を揺らして始まり、
シックな雰囲気で・・・こういうのもいい。

『光と影』の弾き語りは、
アコギの音も控えめで、アカペラみたいだった。
淡々としたシンプルな歌い方。
心の奥まで、熱くなっていくのが分かる。
タカシくんだけを照らしたシンプルなライトも素敵。


この日、私にいちばん届いたのは、
『家族の風景』だった。

ハナレグミの原点とも言える名曲に、
心が優しく大きく揺れた。
ライトが夕焼け色に染まって、
「ただいま」「おかえり」の“家族の風景”が、
優しく浮かんできた。胸が温かくなった。

「いい歌だなぁ、ほんとに」
じんわり熱くなった。


今回のライブでは、
おおはた雄一さんの魅力に触れた。

彼の声を初めて聴いた。
優しい歌声だった。

静かな佇まいで、ざっくりとギターを弾く。
ハナレグミの世界に色を添えて。
素敵な音の風景に包まれた時間だった。

二人で歌った「Bob Dylan」のカバー曲、
『Don't Think Twice, It's All Right 』は、
ほんとにきれいだった。ほんとに素敵だった。

「昔のフォーク歌手みたいだよね」と笑って、
「ネックが当たっちゃうくらい近いね」と微笑んで、
一本のマイクで、二人で静かに歌った。

二人で弾くアコギの音が優しく響く。
「だからさ・・・くよくよはしないよ」とささやくように歌った。

会場の人たちも息を呑んで、
二人のハーモニーに聴き入っていた。
歌い終わって、一呼吸置き・・・割れんばかりの拍手。

「ヨッシャー!」ポーズを二回繰り返し、喜ぶタカシくん。
自身も納得のいくシーンだったのだろう。
この時、ふっと思った。
“自分の歌声に鳥肌が立つこと”ってあるのかな。
こんな歌声をこんな風に自由に操れたとしたなら、
私だったら自分の歌に・・・きっと、震えてしまうよ。


肩まで伸ばした髪の毛にハット帽。
赤いペイントが差し色の白いシャツの陽気な青年。

『・・・がしかしの女』では、
バリバリのエレキギターを炸裂させ、
「タカシの女」「はたけの女」と、はしゃいでみせる。

「ガンジーです」「ガンジーガンジーの女って呼んでね」と笑い、
「カレー屋では呼ばないでね~」と笑わせた。

「すっごいたくさんの人。瓦を眺めてるみたい」と話し、
「失礼だよ」とバンドメンバーに言われ、戸惑う彼。
「時々、失礼なこと言っちゃうんですよね。
 でも・・・根はそんな悪い奴じゃないんですよ」と、
照れたように自身のことを語り、はにかんでみせた。
「知ってるよ~」の声が会場からかかる。
・・・みんなが笑った。いっぱい笑った。


すぐとなりにいそうなそのシャイな好青年は、
世界で一つしかない大切な楽器=“声”を、
会場いっぱいに、惜しげもなく、
大きく大きく鳴らしてみせた。

その温かな音色に・・・
会場は、黙ってしまうほどに・・・酔いしれた。

唯一無二の上質な声。生音の楽器の温度。
丁寧に選んだ言葉で大切に紡いだ詞。
そして・・・丁寧に重ねる時間。

魔法の時間だった。
気がつくと・・・
自分の心の中に溜まってしまっていた
いろんな“もやもや”が、
綺麗に流されていた。

幻想のような空気の中でゆったり揺れながら、
ハナレグミの世界にどっぷり浸った夜だった。
心が笑った夜だった。
心が大きく呼吸した夜だった。

・・・幸せな、幸せな夜だった。


「あいまいにあまいあいのまにまに」と歌って踊って、
「ちっとも、あいまいにならなかったけど。
 逆にハッキリしちゃった!」とにこにこ笑う。

くるくる変わるあなたの顔を、ずっと観ていた。
近くにあるあなたの声に、ずっと包まれていた。
あなたの温かな声は、
華やかな陽気な曲も、ゆったり歌うバラードも、
すぐそこにあった。すごくすごく近くに感じた。

観る度に・・・どんどん惹かれてしまうよ。


最後に・・・
「さようなら。また会いましょう」と深くお辞儀して、
大きく手を振り去って行った。

うん。また会いましょう、タカシくん。
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by kurin1022 | 2010-11-02 21:32 | ハナレグミ | Comments(6)

「素直になったら困るくせに 今日はどこにいるの」

「恋しくなったら名前を呼んで 
 一番好きな人の名前を」



せっちゃんの新しいアルバムの中の曲、
『名前を呼んで』

・・・せ、切ないっす。叶わぬ恋ですな。
“愛するということ”を、切々と歌い上げていく。

別れてしまった二人。
結ばれることのなかった二人。
二人の間には距離があって、
会うことも、たやすいことではない。

あまい声で、震えるように泣くように歌う。
とてもとても切ない“愛”の歌だ。


最初にこの曲を聴いた時、
あるイメージが浮かんできて、
すっかり妄想の世界に入ってしまい、
以後、聴く度に・・・
ずっとソレが頭の中で浮かんでしまう。

幸せモード全開バリバリの和義さんの手前、
堂々とは言えんのだが・・・
私の中では、「ザ・不倫ソング」なんだ。


私の青春と言えば・・・なんてったって「ハマショー」だ。
高校時代、これでもか!ってくらい聴きまくった、
「愛の世代の前に」というアルバムの中に、
『陽のあたる場所』という名曲がある。
せっちゃんの『名前を呼んで』は、
この歌の世界とも重なる・・・そんなイメージだった。

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「僕のもうひとつの愛の暮しに
 ふれないように逢うたび二人
 ふざけてばかりいた」

「奪うだけ奪い何ひとつ君に与えられない僕を
 誰よりも許せずにいるのは僕さ」

「もう二度と逢うのはよそう
 君の人生を引き裂く前に・・・」



この頃・・・
「浜田省吾は、行く先々の主要な都市に、
 それぞれ女がいる」だの、
「長い黒髪の女性が地方で待っている」だの、
まことしやかにささやかれていたっけ。
ふふ・・・懐かしいわぁ。
あの時代の、ロケンローのロッカーだもんね!

今より十倍は純真だった、女子高生だった私。
この曲に・・・「大人の愛だわ~」と浸りまくり、
小さな胸を痛め、切なさに酔いしれていたなぁ。


ミュージシャンは、
“リアル”ばかりを歌うわけじゃないけれど、
“想像させちゃうモード”に走らせる曲がある。
まさに、『名前を呼んで』が、そうなのだ。
私の中で・・・「不貞妄想ソング」なの。

言い訳をするならば、
父親になったばかりの今の彼が、
こんなにも切ない歌を歌えば・・・
自然と、こういうシチュエーションが
結びつくのかもしれない。

何ィ~!
「運命」だの、「素直じゃない」だの、
どこぞの誰か(可愛いね~ちゃん)に言ったんかい!
・・・とか、勝手に、妄想に走ってしまう。

“リアル”なものとしての妄想じゃなくて、
“歌の中でのリアル”の妄想ですがね。
「女好き」を公言しているせっちゃんだけど、
照れ隠しのリップサービスであって、
彼自身には、不貞の匂いは全くしない。

でも、この(不貞の)歌の中での俳優は、
せっちゃんなんだよね、私の頭の中では。
せっちゃんが・・・
ささやき、泣き・・・動いてる。
「運命」なんて言葉まで、
真面目な顔で語っちゃってる。
タワレコの「NO MUSIC,NO LIFE?」のポスターの、
(八の字の眉の)困ったようなセクシー顔で、
切なそうに見つめあってるんだ。

そして・・・
女優が、ひとりの夜に、ひと言つぶやく。
愛おしそうに、彼に思いを馳せて。
「素直になったら困るくせに」 


サクサクとアルバムを創り、
フェスをこなし、ライブやって、育児して・・・
まさに、これぞ・・・“働くと~ちゃん”なのに。
ベビーちゃん、ごめんよ~。


“切なさの世界”とせっちゃんの声は、似合うね。
リアリティのある温度のある歌として、
胸の奥まで届けられるから。
その女性の心境になってしまって、
どっぷりとその切なさに浸ってしまうほどに。

これって・・・ミュージシャン冥利に尽きるよね。
ねっ、せっちゃん!
(うん・・・と言ってくれないと、“道ならぬ恋”などを、
 勝手に妄想しちまった、私の立つ瀬がないのだよ)
せっちゃんの持つ独特のその色気も、
詞の世界を彩るには、もう充分過ぎるしね。


働き者のセクシーなロッカーのパパは、
「早く一緒に酒を飲もう」・・・そう、言ってるよ。

パパみたいな・・・
“いい奴”におなりよ!ベビーちゃん。
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by kurin1022 | 2010-11-01 12:05 | 斉藤和義 | Comments(6)



日々のあわ
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