どっちだっていいか 満月だ

SAME OLD ROCK'N'ROLL

浜田省吾のファンクラブライブが先週末あった。
渋谷公会堂なんて何年振りだろう。

“曇り時々雨のち晴れ”と題したライブ。
髪がグレーにも見える還暦を迎えた彼の
創り出すその世界は、
相変わらず大きくて温かかった。
すっぽり包みこまれてしまうような気持ちになった。

ミュージシャンを神格化するのは大嫌いだけど、
青春時代に浸りずっと包まれてきた彼の存在だけは、
もう言葉には出来ない。
省吾の歌を聴いていると、
オーバーラップすることがあまりにも多すぎる。
胸がいっぱいになってしまう。

真摯で紳士。出会えて良かった年上の大人。
彼の歌には数え切れないくらいいっぱい助けられた。
こういう温かな気持ちになれる人は他にはいない。
時を重ねるということは、ほんとに凄い。


この日、20年以上ライブで聴いていなかったこの曲に震えた。
『SAME OLD ROCK'N'ROLL』

ささえてもらった曲はいっぱいある。
胸があふれてしまうくらいにいっぱいある。
でもこの曲は特別。
「これでもか!」ってくらいに私をささえてくれた曲。

いつも誰かの慰めが欲しいんだろ?
自分を確かめられなくて

空しさは誰のせいじゃなく
ただお前がこのタフな時代の中で 今
目を閉じているからさ


こういう強い歌詞をどんどん放ってくれた時代があったっけ。
ストレートな言葉が幾度も背中を押してくれた。
当時を思い出して、泣きたい気持ちでいっぱいになった。


「アルバムを創り出した」と話してくれた。
ほんとうに嬉しかった。
彼のオリジナルアルバムが届いた時の、
あのドキドキした胸の高鳴りがもう一度・・・。
こういう愛おしい程に待ち遠しいこんな気持ちも、
他にはない。

「もう・・・好きなようにやらせてもらうんだ」
はにかんだような彼の笑顔が素敵だった。
たとえばそれが・・・
浜田省吾らしくとも、
浜田省吾らしくなくとも、
あなたが創り出すあの世界は、あなたでしかない。
あなたが創り出せるあの大きな世界。
あなた以外にはない。
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# by kurin1022 | 2013-06-11 13:36 | 浜田省吾 | Comments(11)

Hello,my friend

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ハナレグミの新しいアルバムが届けられた。

『だれそかれそ』
永積崇が丁寧に歌いあげ創り出した世界。

声に色があるならば・・・
梅雨の合間の優しいお日様。
黄昏れてゆく初夏の橙色。


アルバムの中に小さな応募券が入ってて。
崇くんを囲んで(至福の)時を過ごせるらしい。
(たった)50人を招待してくれるとのこと。
題して「なんだろなー、できるかな!?」って集い。
・・・彼らしくって笑っちゃう。

満員の武道館をいっぱいの“あいのわ”で満たす彼。
50人なんて宝くじに当たるようなお話なのだけど、
毎日こうやって生きてるうちには、
幸運って舞い込んでくることもあるんだな、と思った。
今でも・・・フワフワしている。
崇くんの声を近くで感じることが出来る幸せに、
心から感謝した。


・・・そんな話を友達にした。
彼女がふと・・・問う。
「ハナレグミって、どんな歌声なんだろう?」

崇くんの声を今すぐ彼女に届けたい思いに駆られる。
で・・・真っ先に浮かんできたのはこの歌声。

『Hello,my friend』

ステレオスピーカーの音じゃなくて、
空気さえにもジャマされずにヘッドフォンをかけて。
そこには・・・彼のあの声と優しいギターの音。
すぐそこで崇くんが語りかけているような歌声。

彼女の耳に初めて届く崇くんの歌声は、
どんな色なのだろう・・・。


Hello,my friend・・・
しばらく会えないでいる友達を思い出した。
毎日楽しく過ごしていますか?
幸せに過ごしていますか?

私はこうやって小さな幸せを見つけながら、
相変わらず過ごしています。
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# by kurin1022 | 2013-06-11 11:31 | ハナレグミ | Comments(4)

なんとなく幸せな一日

雨降りの土曜日。
「サックスを学校に持ってくから車で行く」と娘。
朝、娘と娘の友達を乗っけて学校に送った。

部活が終わり迎えに行った。
「ちょっと寄り道してっていい?」と娘らを誘った。
近所の(ちょっとした)森の中にあるパン屋さんに。
土曜日だけやってるお店。
ほんとに近所なのに初めて訪れた。
お家のほうには幾度か訪れていたけれど、
土曜のお店は初めてだった。

すると・・・
「昨日、ヤギが生まれたの。見てってね」
うわぁ・・・なんかすんごくラッキー!

ネコくらいの大きさの真っ白いヤギの赤ちゃん。
黒いまんまるの目だった。
なんて可愛いの!

偶然にも、昨日生まれたばかりの命に会えた。
素敵な偶然に・・・嬉しくなった。

おいしいパンとヤギの赤ちゃん。
一日中雨降りだったけれど、
なんとなく幸せな一日だった。
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# by kurin1022 | 2012-04-14 21:06 | 日々のあわ | Comments(8)

“大人の音”に包まれた春の夕べ

斉藤和義 LIVE TOUR 2011-2012 "45 STONES"
@宇都宮市文化会館   2012.3.31



「何かサンマの内臓を食える人」
大人とは・・・そういう人らしい。

大人の音楽ってほんとに心地いいな。
フワフワした浮遊感の中にいて、
しっとり潤ってゆく心がどんどん熱くなる。

大人の彼にその日たっぷりと包まれた。
会場のいちばん近い場所から、
せっちゃんをずっとずっと観てた。

手が届きそうな距離に動く彼を観る。
ギターをかき鳴らす力強くしなやかな腕。
目をつむりながら歌う潤んだ声。そして顔。

上気した彼の“のど仏”がどんどんピンクに染まってった。
私の心もどんどんピンクに染まってった。
(こうならない女子はいない・・・と断言出来ますから!)

ツアーラストのせっちゃんのライブ。
大人の彼の創り出したその空間は、
あまりにも心地良かった。
あまりにも幸せだった。


チケットを手にした時から想像してはいたが、
なんだか息が詰まってしまって、
最後まできちんと息することが出来なかった。
彼からずっと目を離すことが出来なかった。
よそ見する時間さえも一秒たりとも許さなかった。
そんな呪文にずっと縛られていた感じだった。
(この先も・・・そんな呪文なら喜んで縛られますとも!)

この日、心の真ん中にストライクに飛び込んできたのは、
「諦めることでしか 見つからないこともあるさ
 嬉しそうな君の目を もう一度見つめてたら思い出した」

というフレーズだった。
胸の奥が温かくなって、ちょっとだけ泣いた。

私は斉藤和義の数多なる名曲の中でも
この“グットタイミング”は、
ほんとに秀逸な作品だと思ってやまない。
大好きな大切な曲。

「新しい太陽 次の百年 今がグッドタイミング」
初めて聴いた時、心が震えた。
「哀しみを笑わせて 喜びに涙をしよう
 とどきそうでとどかない 一秒前ですらもうここにはない」

どんどん心が潤んできて、泣きたくなった。
陳腐な言い方をするならば・・・「鳥肌が立つ」ほどに。

いつの日か大好きなこの曲が、
青春を軸にしたドラマのエンディングに流れるんだ。
何年も前から自分の頭の中にある青写真。
だって・・・この曲、ホントぴったり合うと思うんだよねぇ。
青い春の話に胸がキュンと熱くなって、
ラストに流れる“グッドタイミング”が心の中でゆるりと溶けてゆく。
そんな画が脳裏にくっきり浮かんで離れないでいる。

自分にとってはそんな妄想をさせてしまうほどに
思い入れの強い大好きな曲だけれど、
世間的にはひっそりとした地味な存在の曲なのかも。

楽しそうに歌ってくれた“グッドタイミング”が、
胸にゆっくり染み込んでまあるく満ちていた。

エレピを叩きながら歌ってくれた“わすれもの”に泣いた。

「飛び込め ネットなんかに出てないぜ」
強いこの言葉も胸の中を射抜いていった。

ありがとう、せっちゃん。
そして・・・おつかれさまでした。

この一年間は、“ライブ断ち”しようと思ってる。
ちょっとの間ライブから遠ざかるその前に、
“大人のライブ”をしっかり見届けられてほんとに良かった。


1.Would you join me?
2.桜ラプソディ
3.ささくれ
4.劇的な瞬間
5.ずっと好きだった
6.グッドタイミング
7.ウサギとカメ
8.映画監督
9.わすれもの
10.雨宿り
11.虹が消えるまで
12.歌うたいのバラッド
13.おとな
14.やさしくなりたい
15.虹
16.罪な奴
17.猿の惑星
18.オオカミ中年
19.Stick to fun! Tonight!
20.COME ON!
21.歩いて帰ろう
22.ボクと彼女とロックンロール

(en)
23.今夜、リンゴの木の下で
24.Are you ready?
25.空に星が綺麗
26.ドレミの歌
27.ギター


四年前(2008年)の“I LOVE ME ツアー”も、
この宇都宮市文化会館で観た。
一階の“小ホール”の文字を見て、
あの日のことを懐かしく思い出していた。

階段を上がり二階の大ホールを見学しに行ったりしたっけ。
当日券もフツーにあった。

そして・・・
あの日のあの光景がくっきりと蘇ってきた。
終始総立ちだった観客にもれず最後列の隅っこの客席に立ち、
ずっと拍手を送っていた60代か70代のご夫婦のことを。

せっちゃんのご両親なのかな。
・・・なんてなぜだか(勝手に)思ってた。
500席ほどのこぢんまりとしたホールの
ステージからいちばん遠い場所の片隅から、
ひっそりと惜しみない拍手を送っていたお二人は・・・
穏やかで温かな日だまりそのものだったから。

きっと独り善がりな思い出に過ぎないのだろう。
でも・・・ふっと思い出し懐かしさで胸がいっぱいになった。

私はこの先何年経っても、
せっちゃんの故郷に静かに佇むこの会館を訪れたならば、
きっとまたこの素敵な光景を思い出すのだろう。
郷愁に似たこんな甘酸っぱい気持ちを抱くのだろう。
セピア色の優しい気持ちに包まれるのだろう。

小ホールで観たあの日のライブが、
色褪せない大切な思い出になっているということを、
自分の中できちんと再確認した夜だった。
なんだか・・・そのことがとても嬉しかった。


「恥とは?」
「裏切りみたいな感じかな」
大人の彼は・・・いちいちカッコ良すぎる。

大人の鳴らす音の世界にたっぷりと身を委ねた夜。
セピア色の郷愁。
ロックンロール・ショーの弾んだ空気。
小ホールと大ホール。
あの日の自分と今の自分。
あの日の彼と今の彼。

今、「やさしくなりたい」と歌う歌うたいの名前を、
知らない人は少ないだろう。

時は流れてゆき、移ろいゆく。
周りの空気はどんどん変わってゆく。
けれど・・・いつだってどんな時だって、
彼の歌はいつも変わらない場所から聴こえてた。

自分の胸の奥の大切なHOME。
そのやわらかい場所でいつも私は彼の歌を聴いていた。

そのことをちゃんと確認出来たような気がして、
ちょっとだけ自分が誇らしくなった。

桜がもうすぐの春の嵐の日の夕べに。
“大人の音”にたっぷりと包まれた素敵な夕べに。
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# by kurin1022 | 2012-04-11 09:38 | 斉藤和義 | Comments(12)

大雪のこの冬に思う。

今年の冬の日本は典型的な冬型気候。
日本海側の大雪のニュースが毎日のように聞こえてくる。

埼玉の郊外に住む私は、
この冬まだ一度も積もった雪を見ていない。
みぞれがちょっと降ったのを見ただけだ。


父の転勤に伴い雪国で育った。
雪国で暮らせた経験は私にとって宝物。

雪の中を歩くあの感触。
たくさんの雪が降った日。
家で家族の帰宅を待ってたあの時の母の気持ちが、
今ならすごくよくわかる。
そして・・・雪の中で春を待ってたあの時の気持ち。

家族が一つでうんと身近にあった記憶が蘇る。
子どもだったから。
ううん・・・それだけじゃない。
雪国って寒いけれど、同時にそんな温かさがある気がする。


今朝、新聞の投書欄を読んで一日中モヤモヤしてた。
「雪かきは管理人の仕事なのか」という記事だった。
埼玉のマンションが建ち並ぶ地域の管理人さんの投稿だった。

雪が降った日(多くても数十センチだろうけど)、
出入り口や住民が通る歩道や駐車場など、
管理人さんが一人で雪かきしたのだそうな。
半日かけての大仕事だったという。

この作業は管理人個人と管理会社の雇用契約にはないし、
管理会社とマンションの委託契約にもないのだという。
でも・・・住人は当然のようにクレームをつけ(人ごとかいっ!)、
管理人に雪かきを要望してくるらしい。

ええ~っ!
読んでて・・・Why?マークが頭から離れなかった。
そんくらい自分たちでせえや!(いきなり関西弁)と思う。
なんかぬるいんちゃう?自分たちの暮らしにもっと自覚持てや!
ああ・・・これですっきりしました(笑)。

管理費を払っているから?
毎日の暮らしの中でいろんなことがあるけれど、
自然現象で生じるそういった作業も人に管理してもらうの?

マンションの中で高齢の方とかはこの限りではないと思う。
働き盛りの世代が多数住んでる自身の大切な城ならば、
自分たちの暮らしにもっと責任感ってないの?

結婚して6年程、15世帯くらいの賃貸マンションに住んだ。
明日の朝は雪かも・・・というニュースを見た翌朝は、
住民の何人かが早起きして雪かきをした。夫も。
生活に支障がないように、
駐車場や通路や歩道をみんなでスコップを持って雪かきした。

こういうことは、ここ埼玉じゃ滅多にないこと。
ひと冬に多くても二回くらいとかそんなもんだろう。
一階に住んでた60代半ばくらいの大家さんも一緒にやった。
元気で働き者の快活な大家さんだったけど、
もし一人でその作業をするとしたら大変だったろう。
無論、一人でやってもらうつもりなんて誰にもなかった。
あの日早起きした人達は、
誰だって当たり前のことだと思ってたはずだから。

後に、私たち夫婦は一軒家に移り住んだ。
芝刈りはあるし木々は伸びるし草刈りだってある。
ガーデニングにハマった私だけど(今はその熱は何処へ・・・)、
植えるだけ植えて後の作業はオレ・・・と夫に言われてる。
はは・・・すんません(笑)。

自分の暮らしは自分で守っていく。
それは戸建てだってマンションだって然り・・・だと思う。
雪かきは自然現象によって起こる作業。
管理してもらって当然・・・ってことじゃないよね。

自分が大切に守っていく自分の大切な暮らしを、
あんまりにも人任せ(金任せ)にしてるような気がして、
なんだかモヤモヤした。

“ぬるい暮らし”と“ぬるい精神で暮らす”とは別物。
自身の大切にすべき暮らしなのに、
何もかも人ごとで他人任せに考えちゃうぬるい心で、
無責任に楽々と生きていく暮らしなんて、
ちっとも楽しくないしなんか空しいよ。

「住人は管理会社に頼るのではなく、もう少し自分たちで
 自主管理の意識を持って行動して欲しい」
実名でこう投稿した勇気ある管理人さんに、私は一票投じます。


今日も夕ご飯の支度をしながら、
この冬の大雪の雪国での暮らしがテレビで流れた。
大雪によって起こった悲しい話も・・・また聞いた。

たった数回のたった数十センチの雪かきですら、
他人任せで当たり前。誰かにやってもらって当たり前。
同時にそのことを重ねて見てた。

ご飯は我ながら美味しく出来た。
けれど、空しい気持ちは隅っこに刺さったまんま。

当たり前のことを当たり前だと思う気持ち。
柄にもなく・・・
そんなことを真摯に思った寒い冬の一日だった。
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# by kurin1022 | 2012-02-15 00:15 | 日々のあわ | Comments(4)

“信じてなきゃもったいないぜ” 『TOUR オアシス』

ハナレグミのライブに行った。
『TOUR オアシス』でタカシくんの声に浸った。

当たり前なのだけれど、
ライブってやっぱいいなぁ、と思う。
この人の創り出す空気感、ほんといいなぁ。


「震災があって・・・。
 今のタイミングでライブやってます」
アルバム『オアシス』は、
もっと早い時期に届けられる予定だったのだろう。

「出来て良かったです」
淡々とした静かで真っ直ぐな声だった。
訥々と語った素朴で誠実な短い言葉。

シャイで謙虚で誠実で。
そんなタカシくんが・・・今日もいた。


紡ぐ詞。声。独特の空気感。
充分過ぎるほどにたくさんの魅力が彼にはあって。

そんな中で私にとっての大きな魅力の一つ。
彼の・・・“人柄”。

「なんかおっきいんだけど・・・」
NHKホールをぐるーっと見回してた笑顔も印象的。

くすぐったくなって泣きたくなる。
そんな温かさ。
今日も光が溢れ出していて、
たっぷりと包まれていた。


ポツリと静かに語ったその後に、
『ちきしょー』を歌う。
高らかに静かに強く伸びてゆく。
まあるい温かい空気でいっぱいになる。

ねぇ、タカシくん・・・ずるいでしょ、これは。
体中が涙で溢れてしまうような気持ち。

こんな気持ちになれることに感謝したくなった。
幸せだな・・・って思った。


あとは・・・聴き慣れてる『大安』のフレーズが、
今日はなぜか心に刺さった。

“信じてなきゃもったいないぜ”

うん・・・そうだよね、タカシくん。
冬の夜空の帰り道。風がなくて穏やか。
公園通りをゆっくり渋谷まで歩いた。

ちょっと前まで目の前にタカシくんの歌声があって、
優しい笑顔に出会ったばかりだけれど、
ずるいあなたにまた会いに行きたいと、
もう思ってた。

また・・・会いに行きます。
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# by kurin1022 | 2012-02-11 15:04 | ハナレグミ | Comments(6)

行って帰ります。

“天然コケッコー”という映画を観た。
2007年の映画で、島根の美しい田舎町が舞台。
ほんわかした温かい話だった。
ゆるりとした空気感が良かった。

映画の中で話していた言葉が好き。
「行って帰ります」という島根・石見の方言。
・・・なんかいいなぁと思った。
可愛い感じがするし、耳にとても心地良かった。

「行って帰ります」が・・・
冬の乾いた空気の中に、優しく響いて溶けてった。

くるりの“言葉はさんかく こころは四角”が
エンドロールで流れた頃には、
胸の奥がしっとりして、
いつしかポカポカに温まってた。


あと、もひとつ・・・ポカポカになったこと。
談志師匠の“芝浜”ですな。
落語は詳しくないけれど、「ああ、天才!」って思った。
「神が降りた」とは・・・言い得て妙。


寒い冬の日。
心の中はあったかい南風が吹いてゆく。
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# by kurin1022 | 2012-01-28 09:52 | 日々のあわ | Comments(6)

マイ・バック・ページ

先日の“深夜食堂”のオーダーは、“冷やし中華”なり。
好きになった男の好物であれば自分も好きになって、
真冬にだって一緒に食べちゃう。
そんな女心って可愛い。
すっごい寒がりの女なのにね。
例によって、やっぱりせつない空気感だった。

“めしや”のマスターが良かったな。
店で情報を聞きつけた刑事が
犯人逮捕をねらって再び現れた時の、
彼のまっすぐな姿勢がカッコよろし。

「帰ってくれ。うちは“めしや”だ。
 あんたらの仕事場にされちゃあ迷惑なんだよ」
“めしや”の主人として、その姿勢を貫くってことかな。

なんだか・・・意味はまったく違うけれど、
こないだ観た映画の主人公と重ねて観てた。
“取材源の秘匿”。
・・・このことをふと思い出して重なってしまった。


“マイ・バック・ページ”を観た。
一度観てみたいとずっと思ってた映画。

1969年から72年の実話が基の話。
東大の安田講堂の後の話だった。
朝日ジャーナルの記者に、妻夫木聡。
過激派のリーダーに、松山ケンイチ。

妻夫木聡演じる東大出身の若きジャーナリストは、
自身を安全地帯に置いて伝えるジャーナリストの姿勢を嫌う。
機動隊と命がけで戦った仲間をどこか傍観してた自分は、
半端なスタンスに常に“うしろめたさ”がある。
・・・そのことが彼を突き動かしたのかな。

ジャーナリストは過激派リーダーにシンパシーを感じる。
のめり込んでいき熱意をも共有したいと思い、
自身だけで伝えたいというジャーナリスト魂に燃える。
誠実さ。染まらず流されない正義感。そして優しさ。
私は、このまっすぐな若きジャーナリストに惹かれた。

「彼のことは自分にだけは分かる」という親近感。
結果、裏切られ警察に捕まり会社を辞める。
信じたものは全て自分が選択したこと。向き合うのは自分。
彼の誠実さは、観ていて痛いほどに透明で。

「俺が子どもなんだな」と寂しく笑った彼の姿に、
胸が締め付けられてしまった。
そんなせつなくも苦い話が最後まで淡々と描かれていた。

“取材源の秘匿”。
特定しうる情報を他に漏らさないこと。
自身が取材した相手を守るという義務と権利。
ジャーナリストとしての最高の倫理。

警察に追求されても相手に不利なことは知らせない。
最後までそれを通した。そんな人だった。
淡々と続く話の中で、ここが見どころだったな。
そういうジャーナリストって、今、どれくらいいるのだろう。

こういう時代があったのだ。
“熱かった”と言われる時代。
滑稽な理想を抱きながら彼女を抱く革命家の姿が、
滑稽で可笑しくて・・・悲しくて。
愚かさに嫌悪感を抱きながら・・・せつなさに熱くなって。
戦うべき敵を失ったような空洞や虚無感が見え隠れし、
最後には痛いほどに虚しさが心の真ん中に沁み込んでた。
そんな映画だった。

彼らが目指したものは私には分からない。
でも・・・人をたやすく殺してしまっているし、
裏切った仲間に対してリンチもするし、
いつの時代であってもどんなことであっても、
私はこういうのはイヤだ。理由付けの欠片もない。

ただ・・・
生きてゆくのが不器用な人を嫌いにはなれない。
そんな気持ちに包まれた映画だった。
そんな空気感を柔らかく映し出していた作品だった。

“マイ・バック・ページ”はデイランの曲だそうな。
ジャーナリストの彼の部屋の壁には、
デイランのポスターが貼ってあったな。

淡々と続く重いトーンの中で、好きだったシーン。
「どんな音楽聴くの?」
「ロック・・・かなぁ。CCRって知ってる?」
にっこり微笑んでギターを弾きながら、
CCRの“雨を見たかい”を二人で口ずさむシーン。

ラストシーン。
何かが吹き抜けていった感じがした。
人の心も、時代も・・・変わってゆく。
そんなラストには、せつない涙が込み上げた。


“深夜食堂”のラストにはオチがあって。
「最後の頼みがあるんだ」
逮捕される前に男が刑事に言う。
最後に、彼女と二人で並んで冷やし中華を食べる。
ホロリとする話だった。

そして・・・冷やし中華好きの彼と別れた後、
熱々の鍋焼きうどんを美味しそうにすする女の姿がある。
そりゃあね・・・寒い冬だものね。

男の哀愁をまざまざと観た後で、
女って・・・やっぱ貪欲でたくましいな、としみじみ思った。
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# by kurin1022 | 2011-12-09 20:19 | 日々のあわ | Comments(3)



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